わたしの休職体験記|あの日々がくれたもの

メンタル不調で休んだちさとの、回復までの道のりと心の整え方。

【休職体験記】【第5話】『幸せになる勇気』を読んで変われた。休職中の心に刺さった5つの言葉


休職中、心がぽっかり空いていた私に、大きな影響を与えてくれた本があります。

岸見一郎さん・古賀史健さんの『幸せになる勇気』。

 

最初はなんとなく図書館で手に取ったのですが、ページをめくるうちに、静かに心が揺さぶられていきました。

「過去や他人のせいにしても、幸せにはなれない」

 

まっすぐで痛みのある言葉なのに、なぜか優しく感じました。

 

 


 

世界と少しずつ、繋がっていく感覚

 

当時の私は、家に引きこもりがちでした。

でも、図書館や公園のような「ひとりでいられて、でも世界とつながれる場所」に足を運ぶようになりました。

 

公園では風に吹かれながら、ただぼーっと過ごす。

図書館では本棚の背表紙を眺めて、知らない本と出会う。

どちらも特別なことはしていないのに、「私はここにいていい」と少しずつ思えるようになっていきました。

 


 

心に刺さった5つの言葉

 

この本には、当時の私の心に響いた言葉がたくさんありました。中でも印象的だった5つを紹介します。

  1. 「トラウマがあるから動けないのではない。そう思い込んでいるだけだ」

     →「しかたがない」と思っていたけれど、それは自分の思い込みだったのかもしれない。

  2. 「『ひどいあの人』『かわいそうな私』ではなく『これからどうしたいか』」

     → 言い訳の中に逃げ込んでいた自分に、ハッとさせられました。

  3. 「馬を水飲み場に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」

     → 誰かの助けを待っているだけでは、何も変わらないと気づきました。

  4. 「課題の分離」

     → 他人の評価や感情を、自分の課題として背負いすぎていた自分に、線引きのヒントをくれました。

  5. 「幸せになるには、覚悟がいる」

     → ただ待っているだけでは、幸せにはなれない。だけど進もうと思える勇気をくれた言葉でした。

 

 


 

弱さを認めたとき、少しだけ強くなれた気がした

 

読んですぐに変われたわけではありません。

でも、見ないふりをしてきた自分の弱さに、少しずつ向き合えるようになった気がします。

 

気づいたら私は、「愚痴を言う人」から「前向きに行動しようとする人」に、少しずつ変わっていました。

 


 

同じように悩んでいる誰かへ

 

もしあなたが今、過去の傷や人間関係にとらわれて動けなくなっているなら、

この本がそっと背中を押してくれるかもしれません。

 

まずは図書館で手に取ってみるのもいいし、

「これは私のお守りだ」と思えたなら、そばに置いてあげてください。

私にとっては、人生の転機に寄り添ってくれた1冊でした。

 


 

『幸せになる勇気』をチェックする

 

次回は回復してきた私が次の道について模索したことを綴ります。

 

(次回)

翻訳を仕事にできなかった私が、それでも得た確かなもの